カテゴリー : Rhum フランス系

新年のご挨拶 京の正月

 

 

あけましておめでとうございます

本年もよろしくお願いいたします

 

年始は休まず営業しております。

看板を出しておりませんのでご留意下さい。

1月6日から9日まで休業させていただきます。

 


 

初めてこの店で年を越しました。

知恩院の三門や清水寺のライトアップ

また、祇園を南下して八坂さんへ向かう人々を窓下に眺めながらの営業でした。

 

昨年最後に抜栓したのは

年越しを当店でお迎えいただいた方々と乾杯していただいたシャンパーニュで

本年最初の抜栓は国産時代の青梅のチナールでした。

 

一年の計は元旦にありといいますので

今年はシャンパーニュとオールド・リキュールの専門店になるのかもしれませんね。

(シャンパーニュやワインは平時取扱っておりません)

 



 

年末に売り切れたのはドゥパズのモンターニュ・プレXOとトロワリビエール1980です。

どちらも上質なマルティニークでした。

トロワリビエールのバックビンテージはやはり素晴らしいです。

またどこかで見つけてご提供したいですね。

 

 

 

営業終了後の帰宅前に一人、平安神宮で初詣をいたしました。

薄闇の早朝5時にもかかわらず、すでに参拝される人々が散見されました。

今は数万人の人で賑わっているのでしょう。

洛中は正月も華やかです。

 

さて、本年最初の営業です。

気を引き締めて臨みます。

今宵も皆様方のお越しをお待ち申し上げます。

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8017 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番より北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休     チャージ500円                TEL 075-211-1721
3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます。

小さな店でございますので勝手ながらお一組3名様までにてお承りさせていただきます。

カリブの風・セントマーチンからの便り

 

 

年末年始は休まず営業いたします。

1月6日から9日まで休業させていただきます。

特別な事はいたしませんので静かな時間をお過ごし下さいませ。

 

 

厳寒の京都に、カリブの熱いラムがやってきました。

 


 

先月、一時帰国された際に当店にもお立ち寄りいただきました

カリブのセントマーチン島在住の内野信夫氏より

奥様の出身地グアドループ島の日本未入荷のラム酒を送っていただきました。

荷物はパリを経由してわずか8日で京都にやってきました。

便利になったものです。

 

セント・マーチン島は北半分がフランス領、南半分がオランダ領という珍しい島です。

航空機が超低空でビーチをかすめて着陸する光景が有名なリゾート・アイランドです。

 

内野氏は2011年からこの島のフランス・サイド、サン・マルタンに住んでいらっしゃいます。

将来は島を訪れる日本人向けに宿泊滞在できる場を提供していきたいと考えておられます。

グアドリンクというサイトを開設されていますので是非ご覧下さい。

島の美しい風景や、我々にはなじみの無い文化や習慣が紹介されています。

 

またリンクに掲載されているラムを日本から通信販売で購入することもできますので

興味のある方はメールにて問い合わせてみてください。

 

 


 

最近売り切れたボトルです。

シャンタルコントのモンターニュプレ1975・キングスバリーのデメララ1976・ブラッカダーのデメララ1992ラフロイグカスクです。

どれも美酒でした。特にモンターニュ・プレはアマーロの古酒のような成熟した複雑さがあり、素晴らしかったです。

 

 

今年も残りわずかとなりました。

今朝の散策で訪れた平安神宮の大極殿にはすでに神獣の幕が吊られ

帰路に通った八坂神社の本殿もひっそりと初詣仕様になっていました。

あと数日後には大勢の人々で賑わうのでしょうね。

 

この店で年を越すのは今回が初めてです。

とても楽しみにしています。

 

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8017 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番より北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休     チャージ500円                TEL 075-211-1721
3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます。

小さな店でございますので勝手ながらお一組3名様までにてお承りさせていただきます。

ドメーヌ・ド・クルセル  1972-2003

 

開封いたしました

ドメーヌ・ド・クルセル 1972-2003

Domaine de Courcells 1972-2003 /42%

H 1500 / F 2800

 


 

カリブ海の仏領グアドループ島の閉鎖蒸留所より

長期熟成ラムの御案内です。

 

仏領のラムらしい艶っぽい甘さとりんごのような酸味を含んだ果実香に

複雑で多層的な味わいとやや粗い質感は上質なアルマニャックを想わせます。

 

樽由来の抑えたビター感が全体を引き締め

極上のスコッチやコニャックにも比肩し得る美酒です。

是非お試し下さいませ。

 

写真右奥は1972-2007です。

ドメーヌ・ド・クルセルの1972は瓶詰めの時期違いで数種あり、当店で取り扱ったものは

 

1972-2003 42%

1972-2005  54% black bottle,Velier

1972-2007 42%

1972-2008 47% for Rhum House,Switzerland

1972-2011 42%

1972-2011 54.3%

 

以上6種です。

他にはグアドループのダモワゾーのショップでトール瓶の1972と1948を見ましたが

購入しませんでした。後悔しています。

1972-2008は58%もあるようです。

 

問題はこの中で上掲の1972-2003のみが自然な辛口のラムで

他はヴァニラなどの漬け込みを行ったであろうフレーバード・ラムだということです。

 

事前情報無しでそれを判断することはできませんので

開封するまで内容がわかりません。

 

フレーバード・タイプはラムならではのユニークな製品で私も愛好していますし

熟成による深みのある蒸留酒と甘いリキュールの中間的な存在として

もっと注目されても良いと思いますが

通常の熟成蒸留酒と思って購入された方は驚かれるでしょう。

 

ましてやそれが初めて購入されたラムだったとしたら

「やはりラムは独特の甘味があってウイスキー党の私には合わないな」

というような感想をもたれてしまうかもしれません。

 

ラムの魅力はその多様性にあります。

しかしそれは同時に不幸なミスマッチが発生する要因ともなり得ます。

求めているものと全く違ったものが出てくる可能性が高いのです。

 

今現在日本でラムを専門的に扱っている店はそう多くありません。

お客様もスタッフも皆ラムを愛する方ばかりです。私もそうです。

 

愛好家にとっては銘醸地の上質なラムも、大手の気軽なものも、僻地の珍品も愛おしいものです。

ストレートでも、オン・ザ・ロックでも、カクテルでもなんでも飲みます。

 

しかし多くの方はそうではありません。

ご自身の嗜好に合うものを求めていらっしゃいますし

そうでないものは避けたいと思うのが当然でしょう。

 

「ラムを家にも置きたいけどどれを買えばいいのかわからないんです」

というお話をよく伺います。

残念ながら現在のラムの流通・販売の区分では対応できないでしょう。

 

ウイスキーも多様性のあるお酒ですが

スモーキーか、こくのあるシェリー樽熟成か、あるいはバーボン・ウイスキーなのか

購入するまでわからないなんてことはそうはありませんし

それでは怖くて買うことができませんよね。

 

より多くの方にラムの魅力を知っていただくために

その分類方法に

産地や製法からのみならず

消費のスタイルからの視点も取り入れなければなりません。

今後はそれに取り組んで

具体的な銘柄と共に皆様にご報告していきたいと思っています。

どうかお付き合い下さいませ。

 

 


 

最近売り切れたボトルです。

バリーのファミリー・リザーブは人気で早かったですね。これはまた扱いたい極上の一本でした。

あとはフィレンツェのワイン商のデメララと、ラムネイションのデメララ1973、ダモワゾーの1980です。

ダモワゾーは近年では最高の出来ですよ。まだネット上にありますので御自宅用にお奨めいたします。

 

 

急に冷えて参りました。

ホット・バタード・ラムも始まっています。

今年はレシピを大きく変えてデミタス・カップでの御提供です。専門店ならではの味をお試し下さい。

 

 

 

先月末は初めて鞍馬の火祭りに行ってきました。

皆様から行き帰りの交通が混んで大変と散々伺っておりましたが

確かに叡山電鉄は満員でした。

 

宵闇の深閑とした山中に

勇壮な若者達が火の粉の散る巨大なたいまつを担いで練り歩く姿は迫力です。

 

帰りは鞍馬駅から電車に乗るのに一時間ほど待たされましたが

駅員さんの誘導も的確で皆整然と並んでストレスもありませんでした。

 

森の向こうの仄かな火影を眺めながら

オリオンの内に流星を探していると

あっというまに時間が過ぎました。

 

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8017 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番より北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休     チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

Jバリー 1957

 

開封いたしました

Jバリー 1957

J.Bally 1957 /45%

H 2600 / F 5000

 


 

マルティニークの名門、Jバリーより

1957年蒸留の大古酒です。

 

写真後ろのレゼルブ・ド・ラ・ファミーユは20年代から60年代の黄金のマルチビンテージですが

この57にはより若々しさを感じます。アプリコットの艶やかな香味です。

 

ファミーユには枯淡の風味や青さもあり、複雑さには優りますがネガティブな要素も散見されます。

57は正に熟成の頂点で詰められた上質な構成要素のみで、香りから余韻まで全て素晴らしいです。

こちらも違った方向性で同クラスに並び立つ品質かと感じます。

 

甲乙つけがたい極上の美酒でございます。

是非お試し下さいませ。ファミーユは残り僅かです。

 

 

ラベルのデザインから90年代前半の輸入かと思われますが

バリーは同ビンテージを複数に分けて出荷することも多く

またフードルやボンボンヌで保存されていた可能性もあり、熟成年数は不明です。

 

また、Jバリーの“世界の名酒事典”への初出は1990年版で

この頃から日本で扱われるようになり

インポーターが一度に在庫を買い付けたのかも知れません。

 



 

そのような経緯から年代特定は難しいのですが

名酒事典の掲載写真に基づけば

上記左のラベルが1990-92年度版

中央が93.94年度版

右が95年度版以降のものになります。

 

中央ラベルは他に24・29・39・47・70・75もあり

右ラベルは00 (!) ・50・60・70・95もあると記載されています。

95年度版に95ビンテージはおかしいですね。誤植でしょうか。ブランでしょうか。

 

 


 

今週売り切れたボトルはジャッコーネのジャマイカとラモニーのヌーヴォー・モンドです。

ジャッコーネは液面が下るにつれ甘味が増してより複雑になりました。また扱いたいですね。

 

 

 

 

京都にも台風の来た翌日に

久々に平安神宮の神苑に行ってみました。

白虎池の菖蒲が何本か折れてはいましたが

変わらぬ平安を保っていて、安心いたしました。

 

前回は桜の季節で人が多く

川端康成の古都で有名な蒼龍池の臥龍橋は封鎖されていましたが

この時期はゆったりと飛び石を渡れます。

 

栖鳳池に架けられた泰平閣の途中に腰掛けると

亀島で甲羅干しをする亀たちのユーモラスな姿が見られます。

昨夜は水底で息を潜めていたのでしょうか。

 

池畔の尚美館の上に広がる青空も澄みわたり

秋前の気候も快く、光やさしく

記憶に残る美しい時間となりました。

 

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます。

ラ・モニー1984

 

お盆も平常通り営業しております

 

涼しげなラベルのラムを開封いたしました

ラマニー 1984

La Mauny 1984 /43%

H 1100 / F 2000

 


 



 

カリブの仏領マルティニーク島より

爽やかな水彩画のラベルのラムを開けてみました。

島南部の大型蒸留所、ラ・モニーのビンテージ品です。

 

1979の後継として詰められ

その後1998までシングル・ビンテージは無かったと思います。

AOCのマークがありませんので

1996年よりも前のボトリングになります。

 

AOC以前のマルティニークらしい、少し厚みのある味わいです。

樽熟成由来の杏の香味に

リンゴの酸味とオレンジの甘味が重なって

シンプルで上質な仏領らしいアグリコール・ラムに仕上がっています。

軽やかで瑞々しく、ついつい飲み進んでしまいます。

 

私が蒸留所を訪れたのは雨季で

空は暗く、敷地入口の小川は氾濫して、このラベルとは全く違った印象でした。

それでもメートル・ド・シェに5本の蒸留塔など案内していただいている間に

高台に南風が吹き抜け、しばしの涼を感じました。

 



 

今週はGMのデメララ1974が売り切れました。

再び仕入れたいのですが

GM社のオールド・ビンテージ・ラムはここ数年日本に入ってきていません。

 

70年代蒸留品は近年の瓶詰めでも良い物が多くありますから

なんとか国内に入れていただきたいものです。

特に1976に期待しています。

 

代わりになるかは分かりませんが

ケイデンヘッドのクラシック・ラムが久々に入荷いたしました。

一時は当店のスタンダードにしていた手頃でおいしい旧英領ブレンドの辛口ラムです。

この季節にはオンザロックがおすすめです。

 

 

 

昨夜から当店窓より望む東山の大谷祖廟にて万灯会が行われています。

山肌に点る明かりは献灯ですが美しいものです。

思い浮かぶ賑やかな面々・・

 

 

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます

ディロン 1969

 

開封いたしました

ディロン 1969

Dillon Old Nick 1969 /Bardinet

H 1500 / F 2800

 


 

 

カリブ海の仏領マルティニーク島より

1969年蒸留のディロンの古酒です。

ボトルの形状から90年代前半以前の流通品かと推測されます。

 

少し見えにくいですがショルダー・ラベルに“OLD NICK 1969”の表記があります。

Old Nickとは古い英語で悪魔のことだそうで

ディロンがかつて使用していたブランド名のようですが

詳しくは調べられませんでした。

 

ラムは別名をDemon WaterやKill devilとも言いますので

やはりラムを意味する言葉の一つでしょうか。

 

ディロンは1967年にボルドーのバーディネ社の所有となります。

バーディネ社はフレンチ・ラム最大のブランド“ネグリタ”を擁する名門です。

愛らしい混血娘のラベルのネグリタ・ラムは、ボルドー名物のカヌレの材料としても有名です。

 

94年版の名酒事典によれば

原酒をボルドーで熟成・瓶詰したものをネグリタと

マルティニーク島内で行ったものをディロンとしたようです。

 

ただバーディネは複数の蒸留所を所有していますし

買い付けも盛んにしていたようですので

ネグリタの中身は一貫したものではなかったでしょう。

バーディネは明治38年に当時の社長が来日して、日本に初めてラムを紹介したといわれています。

 

とてもすっきりとした上品な香味です。

その繊細さが魅力のマルティニークでも

他の蒸留所なら60年代はまだ現行とは違った力強いものが多かった時代ですが

ディロンはまるでAOC認定後のもののようにフルーティで洗練されています。

 

ブレンドの素材としての要請によるものか

あるいはこのくせの無いハウススタイルをバーディネが気に入ったのでしょうか。

 

この季節にぴったりの、常夏の島からの贈り物です。

是非お試し下さいませ。

 

 


 

しばらく欠品していました滋賀県産の新しいラム、ナイン・リーヴスが再入荷いたしました。

当店で唯一の扱いになる国産のラムです。世界に通用する品質です。

複数本確保いたしましたのでその力強い味わいのモヒートをお試し下さい。

 


 

簡単ですがラム・ベースのカクテルのリストも御用意いたしました。

現地で学んだフレンチ・クレオールのカクテルなど専門店ならではのものを御提供いたします。

写真はプラントゥールというマルティニークを代表するトロピカル・カクテルです。

 

初めて知ったのはパリ-マルティニーク便の機内食に添えられたディロン製の小瓶でした。

アグリコールの熟成ラムとブランにグアバやパイン、シナモンなどを配合しています。

ねっとりと濃厚な仏領ならではの味わいで、夏にふさわしい一杯です。

 

ラムはカクテルも個性的で楽しいですよ。また御紹介させていただきます。

 

 

 

 

 

先日は土用に下鴨神社の御手洗祭に行って参りました。

早朝5時半から夜中まで行われますので

ちょうど店が終わってから散歩がてらに行くことができます。

 

祭りの間は境内に水が張られ、足つけ神事が行われます。

毎年ながら深山の湧水のように驚くほど水が冷たく

しばし暑さを忘れます。

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます

セント・ジェームス 1960年代流通品

 

 

開封いたしました

セント・ジェームス 1960年代流通品

Rhum Saint James /47% /bot.1960’s

H 1600 /F 3000

 


 

カリブ海の仏領マルティニーク島の

1765年創業の歴史ある生産者、セントジェームスより

1960年代流通の古酒です。

熟成年数の記載はありませんが

当時のスタンダード・クラスのそう長くない熟成のものかと思われます。

 

同様のラベルのボトルは今まで何本か扱いましたが

それらはイタリア向けの750ml瓶で

今回のものはフランス国内向けの1000ml瓶です。

 

ねっとりと甘い黒糖の飴様の香りは

まだ機械収穫が一般的で無かった時代に

さとうきび畑の下草を火で焼いていたことに由来する

カラメル化したジュースの香りでしょう。

古酒特有の皮革の香りと合わさって

現行品にはない力強さです。

 

また今の仏領ラム同様の花や果実の香りもあり

古酒の愉しみ、というものだけではない総合的な品質の高さを感じます。

濃密な香味を持ちながら華やかで洗練されているという

この時代ならではの魅力に満ちた偉大なラムです。

とてもおすすめです。是非お試しくださいませ。

 

 


 

グアドループの閉鎖蒸留所、ドメーヌ・ド・クルーセル1972-2011が空きましたので

1972-2007を再び開封いたしました。

長期熟成の古酒にヴァニラの漬け込みを行ったユニークなラムです。

香りに反して-2011に比べややドライですから

少し甘みをつけてもおいしいですよ。

この自由さはラムならではの魅力ですね。

 

前回御紹介いたしました滋賀県産のラム、ナインリーブスは

好評であっというまに完売してしまいました。

また取り寄せますのでしばらくお待ちくださいませ。

 

 

 

 

 

6月30日は夏越の祓で、茅の輪くぐりに近くの粟田神社へ行って参りました。

境内に置かれる茅草で編んだ大きな輪をくぐって

半年の間に溜まった穢れを祓い

疫病除けを願います。

 

また京都ではこの日に水無月という氷を模した菓子を食して

暑気払いをいたします。

いつも日曜日は休まれている白川沿いの餅寅さんが

水無月を求める人の為か開けていらしたので

こちらで購入いたしました。

 

餅寅さんは店横の路地にある明智光秀の首塚のお世話もしておられ

光秀饅頭も名物です。

塚ではこの季節、涼しげな一輪の桔梗が咲いています。

京の夏が始まります。

 

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます。

トロワリビエール1969 モンターニュ・プレ1975 グリーンラベル・デメララ15年

 

テイスティング・セット企画も御好評をいただいております。ありがとうございます。

今回はラムのコメントです。

 


 


 

まずは存在感のあるアペリティフ、モンターニュ・プレ1975です。

開栓からアプリコット系の甘いフルーティな香りがとても華やかでしたが

時間が経つにつれハーブの香りが強くなってきました。

今はもうアマーロの古酒のようです。

口内でも徐々に甘みが抑えられて引き締まった味わいに、

しかしその複雑さはより深く増してきています。素晴らしいです。

輸入元は銀座の三美、裏書には流麗な文体で

この美酒への賛辞が謳われています。

ちょうど発売中の“ウイスキー・ワールド 2013,June”の52ページに

三美のことが載っています。

この文を書かれた美酒への情熱が、その後大きなあの実を結ぶことになるのでしょう。

 

次は今回の企画の発端となった銘酒、トロワリビエール1969です。

私にとっても憧れだった一本です。

四年目にして当店で扱うことができ、感無量でございます。

 

輸入元のジャパン・インポート・システムさんが2008年に作成した小冊子“古酒道”で

代表の田中氏がその思い入れを書かれています。

以下全文を引用させていただきます。

 



 

トロワリビエールを扱い始めてから、20年くらいたちます。

最初に始めるきっかけとなったのは、1969年の素晴らしい品質でした。

しっかりした熟成感とボディ、良質なコニャックを連想させる優雅で華やかな香りは

それまでのラムの概念を変え、

マルティニークラムの凄さを教えてくれました。

ブランデーの中のコニャックのような存在。

味わいがコニャックに似ているだけでなく、マルティニークラムの存在自体が

ラムの中で別格と思えるようになりました。

1969年のあと1975年、80年とさまざまなビンテージ品を取り扱ってきました。

最初に飲んだ1969年ほどのインパクトはないにしても、

ひとつひとつのビンテージには思い出がありました。

とても残念なことに、2000年にトロワリビエール蒸留所は火災に遭い、

古酒の樽を全て消失してしまいました。

瓶詰めされた商品だけがかろうじて難を逃れましたが、数は少なく、

市場に出回ることはほとんどなくなったのです。

2008年3月に、初めてトロワリビエール蒸留所に行きました。

なかを見学したあとに通された部屋のテーブルの上に、

かつて扱っていた全ビンテージが並んでいました。

ビンテージは1953年から始まり、もとろん1969年のなつかしい姿もありました。

垂直テイスティングをしながら、「ああ、この味だ!」と1969年に久々に再会しました。

他のビンテージとも再会を果たし、頭の中では同窓会気分でした。

マルティニーク島で熟成されるマルティニークラムは、

暖かい気候のせいでモルトの倍以上のスピードで熟成が進みます。

樽にもよりますが、10年もたてば古酒の仲間入りをするものも現れます。

私の中では69年が格別ですが、これからもチャンスはあります。

ぜひ、同じ感動を皆様にお伝えしたいと思っています。

(引用終わり)

 

野生的な獣臭に上品な香木の香りがからみ

新樽熟成のボルドーのトップ・シャトーを思わせます。

口内でも野生と洗練がせめぎ合い

フレンチ・クレオールの文化そのものの印象の縮図のようです。

素晴らしいです。

 

最後は安定のディジェスティフ、ケイデンヘッドのグリーンラベル・デメララ90年代流通品です。

香りはコーヒー、ビター・チョコレート、上質な出汁昆布。

口内では十二分に濃厚ながら過ぎることのない

稀有なバランスで最高の余韻を演出してくれます。

これも素晴らしいです。

 

誰よりも私自身が一番楽しんでいるこの企画、

皆様に是非御体験頂きたいと願っております。

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます。

四周年記念 ボウモア1968・トロワリビエール1969

 

おかげさまで当店も四周年を迎えることができました。

毎年特別な事はしておりませんが

常には申し上げることの叶わぬ

当店を支えていただいております皆様方への心よりの感謝を

美酒の力を借りて表したいと存じます。

 

15ml×3種で4000円の特別なテイスティング・セットを2種御用意いたしました。

本日より6月中の御提供です。もしくは売り切れ次第の終了とさせていただきます。

 

for Whisky Connisseurs

Avonside 8yo /57% /James Gordon&Co. /for Mr.Edward Giaccone

Bowmore 1968 /25yo /43% /Morrison’s Bowmore Distillery Ltd.

Bowmore 1968-2006 /37yo /41.5% /#3823 /Duncan Taylor for Taste Still,Belgium

 


 

スコッチ・ウイスキーの愛好家の方へ

まずはジャッコーネのエイボンサイドからスタートしていただきます。

Single Highland Malt表記で中身はリベットかと噂されるボトルです。

余計な香味の無い骨太なウイスキーを基準点にしていただきたいと思います。

少し塩分も感じられ、舌を活性化してくれます。

 

そしてボウモア1968ビンテージの比較テイスティングです。

オフィシャルからはモリソン・ボウモア時代最後の25年物

ボトラーズ代表はダンカンテイラーとテイストスティルのダブルネームです。

 

DB25年は94年のサントリーへの売却を控えて

多くの長期熟成品が樽払いされた年のものです。

ブラック・ボウモアや30周年の伝説的なボトルと同時期のリリースとなります。

トロピカル・フルーツの香味に重厚な樽由来の甘栗のような香ばしさが重なる

元詰めならではの風格ある一本です。

 

60年代ボウモアのボトラーの代名詞ともいえるダンカンテイラーより

超長期熟成の37年物

さらにベルギーのテイストスティル向けのボトルは選りすぐりのものです。

トロピカル・フルーツの香味に爽やかなグレープフルーツの酸味とラベンダーの香気が重なる

同社ならではの気品に満ちた一本です。

 

 

 

for Rum Lovers

Montagne Pelee 1975 (Depaz) /45% /Chantal Conte

Trois Rivieres 1969 /45%

Green Label Demerara Rum 15yo /46% /Cadenhead’s /bot.90’s

 


 

ラムを愛する皆様へ

90年代流通の古酒3種のセットです。

海外在庫からではなく全て当時国内に入ったもののデッドストックです。

 

まずはカリブ海の仏領マルティニークより、蒸留所を代表するビッグ・ビンテージ2本です。

シャンタル・コントのモンターニュ・プレ1975は島北部のドゥパズ蒸留所のものです。

ドゥパズは特に香りの良さとボディの繊細さには定評があり

熟したアプリコットの複雑な甘い香りとシャルトリューズのような上品な薬草の風味が愉しめます。

 

そして島南部からは今回の目玉、トロワリビエール1969です。

現在の日本のラム業界を牽引するJISの田中社長は言います。

「人気の出てきたマルティニーク・ラムですが、その始まりは一本のボトル“トロワリビエール1969”からでした。」

この20年で拡大したラム市場の原動力となったボトルです。

氏が蒸留所で体験された50年代以前の古酒と比しても最上とするビンテージ、是非お試しを。

 

最後はケイデンヘッドのデメララです。

このグリーン・ラベルは今も仕様を変えて発売されていますが

90年代のこのボトルは特別な良品です。

ビター・チョコレートやエスプレッソの苦味に干した海草の潮気と旨味が渾然一体となっています。

長い余韻と充足感に必ずやご満足いただける逸品です。

凝縮された濃密な味わいですので最後にお試しいただくことをお勧めいたします。

 

 

極上の美酒のみ6種集めました。

こういった試みは初めてですから

すぐ売り切れるものか、そうではないのか、私も全く予想がつきません。

今後入手困難なものばかりですので

普段御愛顧をいただいております皆様方には是非とも味わっていただきたいですし

これからのお若い方にも体験していただきたいと思います。

どなた様もお申し付け下さいませ。

 


 

また暗い店内でもお選びいただきやすいように

モルト・ウイスキーのリストを作成いたしました。

全商品と価格が掲載されています。

新入荷など常時更新していきたいと思っております。こちらもご活用下さい。

 

 

このような我侭勝手な当店を温かくお見守り下さいまして誠にありがとうございます。

これからも長く続けていけますよう精進いたします。

末永くよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます。

ラッケ ポット  従価

 

開封いたしました

ラッケ ポット 従価

Rakke pott rum /42% /bot. 1980’s

F 1200  (H 800)

 


 

カリブ海、セント・マーチン島のラムです。

84年版の名酒辞典によれば

“西ドイツ産ウイスキー「ラッケ」で知名度のあるラッケ社の製品”とあります。

西ドイツという言葉を久々に見た気がいたしますが時代を感じさせます。

80年代まではまだ日本で贈答品としての洋酒が一般的で

これと同じユニークな形状のボトルの“ラッケ・ウイスキー”は

亡父の部屋にあり、拝借していたのを憶えています。

 

味は・・特筆するものでもないようです。

当時のグレーン比率の高い安価な国産ウイスキーのようなプレーンな酒質は

暑い日に炭酸割りなどがいいでしょう。

昔日に想いを馳せながらお楽しみ下さい。

 

生産地のセント・マーチン島は北部が仏領、南部が蘭領のリゾート・アイランドです。

我々にはあまり馴染みのない場所ですが

ビーチの上を超低空で通過し着陸する大型旅客機の光景が有名です。

 

 

 

小雨の日に

上賀茂の大田神社へカキツバタを見に行きました。

大田神社は裏山の散策路も好きで何度も訪れているのですが

俊成も歌に詠んだという杜若の時期には初めてです。

春はいろいろな花を順番に見ることができて楽しいのですが

梅に始まり桃、桜、つつじと暖色の花々の中で

瑞々しい緑の葉の海に浮かぶような

杜若の群青は心に染み入る美しさです。

展覧会を見に上洛してきた老母を案内して行ったのですが

「雨の日に来られて良かったわ」との言葉は

本心かあるいは私への気遣いだったのでしょうか。

 

杜若は雨の日が特別に美しく、お勧めです。

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます。

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