2013年 2月 の記事

グレングラッサ 1974 22年 ハートブラザーズ

 

開封いたしました

グレングラッサ 1974 22年 ハートブラザーズ

Glenglassaugh 1974 /22yo /43% /Hart Brothers

 


 

ハートブラザーズ社の詰めたグレングラッサです。

1974年蒸留の22年ものですから96年頃の瓶詰めです。

瓶内で程よくこなれて、正に飲み頃です。

 

控えめな花の香りと自然な果実香から

柔らかでやや華奢なボディと素朴で甘い麦の旨みが愉しめます。

質感はクリアーというよりは少し粉っぽく、落雁のような印象です。

 

前回御紹介いたしましたダンカンテイラー社のウイスキーは

鮮烈な果実香でその香味の輪郭を際立たせているのに対し

HB社のものはどこか境界線のあいまいな、ぼんやりとした感じがあって和みます。

ストンと落ちるような余韻の短さもかえって好印象です。

 

蒸留所のハウススタイル、ボトラーのスタイル、瓶内熟成の期間など

複数の要素が良く合致しており

ひとつの完成された液体になっています。

おいしいと思うボトルはいくつもありますが

最近開けたものの中では特に私の嗜好に合った一本でございました。

是非お試し下さいませ。

 

 



 

まだ御紹介していなかったボトルたちです

DB Glenfarclas 25yo /43% /bot. late1970s

Longmorn 1976 /52.2% /Whisky Festival Tokyo 2010

Benriach 1976 /35yo /43.8% /KINKO 2nd /#3035

Islay Fusion 1990 /46% /Moon Import

Bowmore 1999 /13yo /59.3% /”Dinosaur” 3R

Bowmore Bw1 /52.9% /Elements of Islay

 

ファークラスはさすがの深みがあり、重すぎずバランスの良い一本

ロングモーンはライフのそれとよく似た華やかさ

ベンリアックは驚くほどフルーティです。残僅少。

ムーンのアイラはおそらくBr+Bn

恐竜のボウモアは濃厚シェリー+スモーク

Bw1は果実香と燻香の調和のとれた一本です。

こちらもお試し下さい。

 

 

 

冬の特別公開中の霊鑑寺に行って参りました。

鹿ケ谷の哲学の道から

名門ノートルダム女学院への坂道を上がったところにある尼門跡寺院です。

代々皇女が入寺したそうで

少女趣味の御所人形や美しい花鳥かるたが展示されています。

狩野派や応挙の瀟洒な襖絵のある書院には

徳川家斉より贈られたという大きな雛人形が飾られていました。

コンパクトに整えられた庭には

たくさんの椿の銘木が植えられ

寒椿がそのはかない花を咲かせていました。

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8014 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番から北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休  チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます

小さな店でございますので僭越ながら御一組3名様までにてお承りさせていただきます。

リベラシオン2010 ヴェリエ

 

開封いたしました

リベラシオン2010 ヴェリエ

Rhum Rhum Liberation 2010 /Velier /45%

 


 

ハチドリのラベルが美しい

カリブ海の仏領マリー・ギャラント島のビエール蒸留所で造られた特別なラムです。

イタリアで、珍しい湯煎式蒸留器を使い高品質のグラッパや果実酒を造る生産者カポヴィッラ氏が

自らの蒸留器をカリブにまで持ち込んで造った意欲作です。

同じく湯煎蒸留にこだわるドイツの生産者マリエンホーフの9代目レネ氏が

先日当店にお越しいただきました際に

是非お試しいただきたく開封いたしました。

 

上質なオー・ド・ヴィのように丁寧に造られたこのラムとそのプロジェクトは

フレンチ・カリビアンの蒸留技術のルーツを想起させます。

イタリアのヴェネト州の山中からカリブのマリー・ギャラント島までの移動は

少なくみても12時間以上はかかるでしょう。すごい情熱です。

蒸留器は船で運んだのでしょうか。

 

3年という短い熟成期間が

より一層その原酒の良さを引き立てています。

グラッパを愛好される方にもお試しいただきたい一杯でございます。

 

 

マリエンホーフのレネ氏は

蒸留釜を新調し、スペインよりシェリー樽を購入して

ウイスキーの生産を始められたそうです。

ドイツ産の大麦から造られる新しいウイスキー。

興奮せずにはいられません。

現代のスコッチ・ウイスキー・テイスティングの文脈では語れないような

原初の大麦のオー・ド・ヴィの誕生を期待しています。

 

 

 

 

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)

604-8017 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番より北に7軒目)

20時から翌4時 火曜休     チャージ500円

3時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます。

小さな店でございますので勝手ながらお一組3名様までにてお承りさせていただきます。

 

 

 

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