混沌こそは豊饒の源です。

近代、児童文学は性と残酷描写を排除してその魅力を失い

恐ろしい妖怪も名付けられ分類されて、無害であわれなマスコットに成り果てています。

 

しかし時は流れ、状況は変遷し

混沌をありのままに受け入れて楽しんでいただける時代ではなくなりました。

 

ラムの世界もこれからより多くの皆様に受け入れていただくためには

きちんとカテゴライズされていく必要があるようです。

 

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昨今ネットショップでは1000種を超えるラムが販売され

容易に入手できる良い時代になりましたが

実際どの銘柄を購入すれば良いのかは

選択肢が多過ぎてかえって難しくなっているように思えます。

 

ラムの魅力はその多様性にありますが

それは同時に全体像を把握し難くもしています。

 

他の多くの酒のジャンルと違い

製法のルーツや、飲料としての機能の全く異なる世界各地の酒文化が

“さとうきび由来の蒸留酒をラムと呼ぶ”という定義によってくくられているからです。

 

今回は実際に当店でお客様によくおすすめしている銘柄を

その実践的な分類とともに御紹介いたします。

 

 

 

ラムの分類といえば、かつては色目からホワイト・ゴールド・ダークに

香味からライト・ミディアム・ヘビーに、

 

最近は歴史的経緯と生産方法から

 

Rum イギリス系。英国のスコッチのようなドライで重厚な香味。

Rhum フランス系。仏産ブランデーのようなフルーティーな香りと繊細なボディ。

Ron スペイン系。アンダルシアのデザート・シェリーのような柔らかな甘口。

 

に分類することが多いようです。

 

一つのたたき台と思っていただきたいのですが

私は扱っているラムを、現場での用途とその機能から大きく7つに分類しています。

 

R&W式ラム分類法

Category-1 香味を抑えたホワイト  (バカルディ・ホワイト、サンティアゴ・デ・クーバ・カルタ・ブランカなど)

Category-2 味わい豊かなホワイト  (ペール・ラバ・ブラン、ナインリーヴス・クリアなど)

Category-3 軽く熟成したもの  (ハバナクラブ3年、ダモワゾー・アンブレなど)

Category-4 熟成ラム辛口・スタンダードクラス  (パッサーズ、ディロンVSOPなど)

Category-5 熟成ラム甘口・スタンダードクラス  (ロン・サカパ・センテナリオ、パンペロ・アニヴェルサリオなど)

Category-6 熟成ラム辛口・プレミアムクラス  (ポートモーラント、モニマスク、ネイソンXOなど)

Category-7 熟成ラム甘口・プレミアムクラス  (ロンサカパXO、ロン・センテナリオ30年など)

 

このうち総合的なバーで必須なのはまずCategory-1 (以下C1)です。

ダイキリやXYZなどスタンダードカクテル製作に使用します。

人気があるのはC5です。現在、バーでのラムの御注文の多くはこのカテゴリーでしょう。

当店で特にお奨めしているのはC6です。上質なものはスコッチやコニャックの極上品に匹敵します。

シングルモルトから嗜好を広げる方は、まず必ずこのタイプをお選びください。

 

その他のカテゴリーについては専門店なら必要ですが

総合的なバーでは必須というものでもありません。

 

私もかつては総合的なバーに勤めておりました。

バックバーにはスコッチ・バーボン・リキュールが並び

わずかにブランデーとスピリッツ、ラムは通常10本以下でしょう。

 

その狭き枠に無駄なくおいしいラムを置いていただき、

お客様に的確にお求めのものを御提供していただくことこそが

ラムの愉しみを広く知っていただく第一歩になると考え

その一助になればとの思いからこの文を記しております。

 

マイヤーズやロンリコ、レモンハートなどの慣れ親しんだ銘酒たちから一歩踏み込んで

それぞれのボトルが明確な目的を持った、新しいベーシック・アイテムを選定すべき時が来ました。

 

それでは各カテゴリーの内容とおすすめの銘柄を見ていきましょう。

 

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Category-1 香味を抑えたホワイト  (バカルディ・ホワイト、サンティアゴ・デ・クーバ・カルタ・ブランカなど)

 

どのバーにも一本は必要なものです。

ダイキリやXYZ、近年人気のモヒートなどのベースとなります。

カクテルベースのホワイト、といっても良いでしょう。

 

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多くは連続式蒸留器での高濃度蒸留と活性炭フィルター濾過により

原料由来の香味を除去し、クリアなウォッカのような酒質にしています。

機能と用途の点から乱暴に言うなら、さとうきびで造るウォッカです。

 

C1はバカルディ・ホワイト一本で充分です。

品質・知名度・汎用性・価格・入手の容易さ、現在の日本市場では別格です。

 

もちろん専門店や差別化を考えているお店、あるいはメーカーのしばりがあればその限りではありません。

 

当店ではC1はサンティアゴ・デ・クーバ・カルタ・ブランカを主に使っています。

キューバ・ラムらしい素朴な穀物のような香味を好ましく思っての選択です。

それでもその僅かな穀物様の個性は、副材料によってぶつかってしまうことがあります。

グレープフルーツやトマトジュースのカクテルの場合はバカルディに変えています。

 

これは当店がラムに特化した店だからしていることです。

その分冷凍庫内のスペースは失われますので

たとえばテキーラなんかは一本だけしか置くことができていません。

それはまたそちらの専門店でしていただくのが良いと考えています。

 

まずはバカルディ・ホワイトを、余裕があればその他のものも置いていただければ

より幅広くお楽しみいただけるのではないでしょうか。

 

サンティアゴ以外ではハバナクラブやアプルトンのホワイトもおすすめです。

ハバナクラブのアネホブランコはラムらしい香味が程よく感じられて

代えがたい個性がありましたが、終売のようですね。

 

 

少し厚みのある質感を好まれる方には

プランテーション・スリー・スターズがお薦めです。

旧英領の三国のラムのブレンドで

エギュベル・ジンのようなふくよかな甘みを感じさせます。

当店では冷凍してラム・リッキーやXYZに使っています。

 

ハバナクラブの3年を使っていらっしゃるお店も多いようですが

はっきりとラムらしい個性が主張しますので、少し好き嫌いが分かれるようです。

香味が強すぎるようでしたら

バカルディ45mlに対してハバナ3年をほんの1tsp加えるだけで充分深みが出ますので

ダイキリなどで一度お試し下さいませ。

各C1銘柄とカクテルの相性につきましては、また別に記事にしたいと思います。

 

推奨銘柄

Ron

バカルディ・ホワイト 1000円前後

サンティアゴ・デ・クーバ・アネホ・ブランコ 2000円前後

Rum

プランテーション・スリー・スターズ  1500円前後

 

 

 

 

Category-2 味わい豊かなホワイト  (ペール・ラバ・ブラン、ナインリーヴス・クリアなど)

 

C1とは違ってそれ自体にしっかりとした香味の主張のあるホワイト・ラムです。

その味わいをストレートかロックでそのままお愉しみいただくか

あるいはその個性を生かしたティ・ポンシュなどのカクテルにするタイプです。

 

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C1がいわばウォッカに近いタイプとすれば

C2はテキーラのブランコや透明のグラッパ、オードヴィーと近い区分になります。

 

好き嫌いの分かれるカテゴリーです。

熟成していない分、蒸留所ごとの原酒の個性が明確に表れますので

その違いを愉しむには最適です。

 

しかしその強烈な個性ゆえに全く受け付けないという方もいらっしゃいます。

嗜好品ですので、それで良いのです。

 

ただ注意していただきたいのは、これをC1として扱ってはいけないということです。

例えばカクテルベースのジンをいつものビーフィーターからタンカレーに変えるような感覚で

このタイプのホワイトを仕入れてしまいますと

使いにくいし、お客様の反応も悪く、棚の飾りになってしまいます。

そうなると次のラムの仕入れやお試しいただける機会が遠のいてしまいますので

是非それぞれのボトルの特性をよくご理解いただいた上で扱っていただければと願います。

 

このカテゴリーのおすすめ銘柄ですが・・

現時点では総合的なバーには必須でも無いようにも思えます。

もちろん専門店なら複数必ず用意されるべきものですが

体系的な説明が難しい環境で単体で御提供しても魅力が伝わりにくい上、

むしろ誤解を招く危険性もあるように思えます。

 

それでも何か一本、ということでしたら

いっそこのスタイルの極致ともいうべきペール・ラバ・ブラン59%なら通人も満足でまた試金石にもなりますし

もう少し控え目にならダモワゾー・ブランも旨味しっかりでおすすめです。

 

また、カクテルユースを主に考えるならフランス系のネグリタ・ホワイトも

エキゾティックな香り豊かながらミキサビリティーが高く、創作の幅が広がる一本です。

 

あるいはこの枠に日本の誇るこのカテゴリーの頂点の一つ、ナイン・リーヴス・クリアを置くのはいかがでしょう。

仏領のものと個性は違いますが品質は最高で、国産という話題性もありお客様の興味を引きます。

 

どのボトルを置かれるにしても、提供者の理解が深まればより魅力を増すタイプですから

カクテルに使われる場合も事前に充分シミュレートして調整していただきたいと思います。

経験上、テキーラ・ベースを想定したレシピとの相性が良いようですので、お試しください。

 

 

推奨銘柄

Rhum

ペール・ラバ・ブラン59% 3500円前後

ダモワゾー・ブラン 2000円前後

ネグリタ・ホワイト 1800円前後 カクテルベースに

国産

ナイン・リーヴス・クリア 5000円前後

 

 

 

Category-3 軽く熟成したもの  (ハバナクラブ3年、ダモワゾー・アンブレなど)

 

C1やC2のホワイトを数ヶ月から3年程度短期熟成したものです。

C1は木樽の成分を吸収して複雑な香味になり

C2は熟成によって強い主張が抑えられ、柔らかい香味になります。

 

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テキーラのレポサドや、ウイスキーならトリスなどが近い区分です。

熟成酒として完成されていませんが、透明のものには無い樽の風味があり

双方の中間的な魅力があります。

 

若いウイスキー同様にソーダで割ってハイボールにすることが多いです。

またその個性を生かしたカクテルにもいたします。

 

仏領の物にはアンブレ(琥珀)、パイユ(麦わら)、エルヴェ・スー・ボワ(樽熟)などの表記があります。

 

推奨銘柄

Ron

ハバナクラブ3年 1500円前後

サンティアゴ・デ・クーバ・アネホ 2500円前後

バカルディ・ソレラ・リザーブ 2800円前後  軽くレモンピールでハイボールに最適

Rhum

ダモワゾー・アンブレ 2000円前後

バルバンクール4年 2000円前後  辛口ハイボールに

 

 

 

Category-4 熟成ラム辛口・スタンダードクラス  (パッサーズ、ディロンVSOPなど)

 

しっかりと熟成した若いラムです。ダーク・ラムもしくはゴールド・ラムとしての最初の完成形です。

樽熟成由来の複雑な香味が楽しめますが、まだ若く粗く、強いアルコールの刺激を感じます。

 

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欧米や、ラム専門店ではストレートで飲まれることが多いでしょう。

しかし日本の総合的なバーではオン・ザ・ロックで飲まれる方が一般ではないでしょうか。

バーボンの消費のされ方に似ているように思います。

 

濃厚な深いこくのあるイギリス系と、すっきりフルーティーなフランス系があります。

またスペイン系にも一部このタイプがあります。

旧英領のものは強い焦げた香味や苦味もあり、お苦手な方も多いので提供の際はご留意ください。

 

推奨銘柄

Rum

パッサーズ・ブリティッシュ・ネイビー・ラム42% 2500円前後

シーウィンド・ポットスチル・ラム  3500円前後

ケイデンヘッズ・クラシック・ラム 4500円前後

Rhum

ディロン・トレ・ヴィユーVSOP 4000円前後

JM VSOP  4000円前後

Ron

サンティアゴ・デ・クーバ12年 6000円前後

 

 

 

Category-5  熟成ラム甘口・スタンダードクラス (ロン・サカパ・センテナリオ、パンペロ・アニヴェルサリオなど)

 

一番人気のカテゴリーです。世界中で甘党の飲み手から強い支持を得ています。

食後のデザート代わりに、ナイトキャップに

またお疲れのときにもリラックスできておすすめです。

 

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総合的なバーで、“ラムをロックで”と御注文される方のほとんどは

このタイプをお求めだと考えていいでしょう。

 

ここまで甘口の蒸留酒というものは他にありませんので

ラムならではの、ラムらしいジャンルといえるのではないでしょうか。

 

製法は完全には明らかにされていないことがほとんどですが

甘口シェリー樽での熟成のみではここまで甘くはならないでしょうから

カラメル等なんらかの甘味の添加が行われていると思われます。

 

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総合的なバーにおいて、最も販売しやすく

またお客様に喜んでいただけることの多いカテゴリーです。

バックバーに置いていただける本数のうち

大半をこのカテゴリーのバリエーションに割いていただくことをおすすめいたします。

 

C4の説明でも申し上げましたが、日本のバーではロックでお薦めすることが多いでしょう。

甘みと刺激が和らいで、ハードリカーとは思えない飲みやすさになります。

もちろんお客様の嗜好に応じて、ストレートでお飲みいただいても良いのです。

特に葉巻と合わせる方は、このタイプをそのままゆっくりとお飲みになることを好まれます。

 

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推奨銘柄

Ron

ロン・サカパ・センテナリオ23年 4500円前後 抜群の知名度と安定感

パンペロ・アニヴェルサリオ 2500円前後 品質良くコストパフォーマンスに優れる

ロン・センテナリオ・フンダシオン20年 6000円前後 シルキーな甘さと質感。特にお薦めです

ロン・ミロナリオ15年 5000円前後 甘さと力強さ

ロン・マツサレム15年 3000円前後 抑えた甘みでバランス良し

ディプロマティコ・レゼルヴァ・エクスクルーシヴァ 4000円前後 しっかりした甘さと飲み応え

モカンボ20年  5000円前後 ややビターでこくがある

ディクタドール20年 6000円前後 メイプル・シロップのような独特の甘さ

Rum

エルドラド15年 6000円前後 香味深く複雑。お薦めです

ゴスリングス・ファミリー・リザーブ 7000円前後 ビター・スウィートで上質な食後酒

アプルトン12年 3500円前後 香ばしくカクテルにも良し

ドス・マデラスPX 5+5   7000円前後 英領ラムをスペインで熟成。PXの濃厚な甘さ

 

 

 

Category-6  熟成ラム辛口・プレミアムクラス (ポートモーラント、モニマスク、ネイソンXOなど)

 

ストレートでお勧めする辛口で、私が特に推奨しているカテゴリーです。

当店は元々

“極上のスコッチやコニャックに比肩するラムがある”

ということを皆様に知っていただきたいということがコンセプトになっています。

 

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近年、モルト・ウイスキーの世界では原酒の枯渇と高騰が著しく

ブランデーやラムにも嗜好の範囲を広げる方が増えているようです。

そういう方々にはこのC6から選択していただかないと

他カテゴリーのラムは全くの別物ですので、失望されることが多いでしょう。

特にご注意いただきたいと思います。

それは品質の優劣ではなく、嗜好品としての機能が違うからなのです。

 

旧英領の良品はスコッチのボトラー各社によって英本土にて熟成されたものが多く

力強く濃厚です。

ボトラーズ・ラムでも、グアテマラやペルーなどの旧スペイン領産のものは

甘口のC5やC7の別カテゴリーの味わいになることが多いですからお気をつけください。

 

仏領の良品はカルヴァドスのように、少し酸のあるフルーティーで繊細な香味で

マルティニークのものはAOCに基づいた生産をしています。

 

中でも旧英領のガイアナ(デメララ)・ジャマイカと

仏領のマルティニーク・グアドループの四地域のラムが、私の経験上では世界の最高峰です。

 

シングル・カスクやビンテージ品など少量生産の高級品が多く

モルト・ウイスキー同様に、常にアンテナを張って

その時々でコストに見合った優良なボトルを仕入れていくことが肝要です。

 

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推奨銘柄ですが、

例えば「ボトラーのシングルカスク・スコッチでネット上にあるおすすめ銘柄」

の情報の命が今や、わずか数分から数日しか無いように

このタイプのラムも、良品はあまり長く市場にはありません。

 

ボトラーやビンテージに関わらず、

良い物を生産する蒸留所や蒸留器の名前を挙げますので

それにテイスティング・コメントなどの情報を併せて考慮してお選びいただきたいと思います。

百数十年前の蒸留釜が、当時と変わらない運用をされているプリミティブさが魅力です。

スコッチ・ウイスキーが失った、前世紀の力強さが残されています。

上手な仕入れには、経験による目利きが必要な分野です。

 

 

推奨銘柄

Rum

ガイアナ

南米唯一の旧英領国。デメララ川流域の砂糖が英国で有名なため、デメララ・ラムと呼ばれることが多い。

かつては多くの蒸留所があったが、現在は残ったダイアモンド蒸留所に全ての蒸留器が集中している。

 

・ポート・モーラント 下部が木製の二連単式蒸留器。英領系で最もヘビーな酒質

・ヴェルサイユ  下部が木製の単式蒸留器。香りが強い

・エンモア  1880年に英国から運ばれた、現役最古の木製連続式蒸留器。酒質は軽い

 

ジャマイカ

海軍と海賊の本拠地だったラムの島。島物のウイスキーのような潮気と旨みが特徴。

 

・モニマスク ジャマイカらしい濃厚な潮と旨み。干草の香り

・ロングポンド 強い香りが素晴らしい。溶剤様と嫌う人もいるので注意

 

トリニダード・トバコ

 

・カロニ 近年のものはフルーティーでバランス良し

 

Rhum

マルティニーク

カリブにあるフランス海外県。唯一のAOCラム

 

・ネイソン・キュヴェ・ミレニアムXO 10000円前後 比較的入手容易な上級品

・トロワリビエール1998 シングルカスク 9000円前後 トロワのシングルカスクは上質

 

グアドループ

カリブにあるフランス海外県。マルティニークより力強いものが多い

 

・ダモワゾー 長期熟成品はどれも上質でおすすめ

 

 

 

Category-7 熟成ラム甘口・プレミアムクラス  (ロンサカパXO、ロン・センテナリオ30年など)

 

ストレートでお勧めする甘口で、よく熟成した上質な口当たりのラムです。

旧スペイン領の“Ron”の最高級のものです。

 

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カリブ中南米の旧スペイン領から独立した国々は未だ貧困の中にあり

充分な熟成期間を取ることが難しいため

このレベルに達するものはそう多くはありません。

 

しかしロンサカパXOの成功をきっかけに

国際的なブランドのいくつかは、先進国の市場を狙ってきちんと投資し

豪華なパッケージングで差別化したハイエンド・レンジを投入してきています。

華美な装飾に惑わされず、内容も優れた商品を見極めたいですね。

 

スタンダード・クラスとプレミアムの区分は、価格と内容から考慮した恣意的なものですが

氷を加えた際に飲みやすくなるか、蛇足になるかが主な判断基準になっています。

 

推奨銘柄

Ron

まずはこの3本から

ロン・サカパXO 8000円前後 この分野の先駆者。国際企業によるブランディングはさすが

ロン・センテナリオ30年 12000円前後 なめらかな美酒。特にお薦めです

ディプロマティコ・シングル・ヴィンテージ  10000円前後 ややビターで深みある味わい

 

さらに揃えるなら

ディクタドール・インソレントXO 10000円前後 メイプル・シロップのような独特の甘さ

ディプロマティコ・アンバサダー 22000円前後 カラメル無添加の自然な甘さ

 

 

 

 

 

以上、R&W式ラム分類法と推奨銘柄のご紹介でした。

内容は2014年に当店にて実施しました、“ラムの販売技術と実践的分類法についての講習”のテキストに

加筆・修正を加えたものです。

 

「興味はあるけれどよくわからない」といわれるラム酒の世界。

現在の日本のバーにおけるラムの状況は

ちょうど20年ほど前のシェリーのそれに似ているように思います。

 

当時は全国にも数店しかないシェリー専門店を除いて

どのバーに行ってもカクテルベース兼用のティオ・ペペしかなく

ちょっと気の利いた店で3本オン・リストされているのが

ティオ・ペペとドン・ゾイロ・フィノとサンデマン・フィノだったりと

シェリーの多様性が日本でも広く知られた今では笑い話のような状況でした。

 

それが関係者の方々の努力により

バーに置ける本数は変わらなくとも

辛口・甘口・熟成タイプと、その全体の豊かな文化を反映した3本が選ばれる時代になりました。

 

ラムは現在、私が知るだけでも50ヶ国以上で生産されている

最も多様性のある蒸留酒です。

日本のバー文化の中で世界のラムの全体像を反映するには、と考えた結果

現在最も必要なことは

現況の日本のバーでの消費の実態に即したカテゴライズと

日本の市場での流通を考慮した、新しいベーシック・アイテムの選定ではないかと

思い至りました。

 

 

長々と書いてまいりましたが、ここまでお読みいただきましてありがとうございました。

バーでの御注文の、またネット・ショッピングの際のお役に立てれば嬉しく思います。

 

この内容は、複製・転載・印刷・配布・引用など、全てご自由にお使いください。

貴店のメニューや、お客様への説明用プリントなどにお使いいただければ光栄です。

 

また、もし内容に御賛同いただけましたら

TwitterやFacebook、店舗や個人のブログなどでご紹介していただき

できるだけ多くの方に知っていただけるよう、ご助力いただけませんでしょうか。

 

皆様がより美味しくラムを楽しんでいただけるよう、これからも努力いたします。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

定元 学

 

 

 

 

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19時から翌3時 火曜休     チャージ500円    TEL 075-221-1721
2時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます。

小さな店でございますので勝手ながらお一組3名様までにてお承りさせていただきます。