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New Arrival. Antelope Island Rum.

今、アメリカは空前のクラフト・スピリッツ・ブームです。
2010年に204ヶ所だった蒸留所は、2016年8月には1315にまで増加し、計画や認可申請数から推測すれば2020年には3000近くに達するとも予想されています。


アラスカからハワイまでの全州に遍在し、もはやその全てを知り、購入やテイスティングをすることは難しくなりました。出会いには地縁や人の縁などが重要になってくるでしょう。

その中の一つ、2015年に設立されたばかりの新しい蒸留所、ユタの州都ソルトレイク・シティのDented Brick Distilleryから、クラフト・ラムが到着しました。



それがこのアンテロープ・アイランド・ラムです。R&W式ラム分類法ではC2のタイプになります。
今月のDenver International Spirits Competition にてシルバーメダルを受賞したばかりです。アンテロープ(羚羊)のラベルがかわいいですね。

アンテロープ・アイランドは市の象徴である巨大塩水湖グレート・ソルト・レイクの湖中島で、アメリカン・バイソンを始めとした野生動物と自然の宝庫です。その地元の素材でラムを造っています。
長野の松本市とソルトレイク・シティが姉妹都市である縁から日本に輸入されました。

松本とソルトレイク・シティといえば1998年と2002年の冬季オリンピックの開催地として知られていますが、姉妹都市提携はそれより随分前の1958年になされたそうです。来年で60周年になります。

輸入されているのはソルトレイク・シティに本社のある医療機器の会社ザイコア・インターナショナル・インクの日本支社長、赤堀セシル氏です。

氏は医療業界にありながら、お祖父様がニューオータニの初代料理長でお父様もシェフをされていたという飲食業にゆかりのある方です。そのためか並行してワインとラムも扱われるようになりました。詳しい輸入の経緯は赤堀氏のブログをご覧ください。

今後、日本にもクラフト・スピリッツのブームが来ることは確実です。すでにその萌芽は見えています。
欧米での前例を追随するのか、日本市場独自の展開をしていくのか、注目です。いずれにしても、生産者も商品も、流通も消費者も含めて全ての大変革になるでしょう。もちろんバーもです。

また先行するアメリカ市場も州ごとに酒類規制が異なるため、全国に拡販するためには大手の傘下に入らざるを得ない特殊な状況もあり、こちらも先が読めません。注視していきたいと思います。



大手の商品と違って、それぞれ個性的な香味を持つのがクラフト・スピリッツの魅力です。

アンテロープアイランドラムも、ユタの大自然を感じさせる素朴で力強い独特の香味です。

従来、あまり強い個性を持つスピリッツはカクテルベースとしては敬遠されてきましたが、今はむしろその個性を活かして他に無いカクテルを創り出すことが、世界的に評価されるようになりました。

バーテンダーの皆様は是非このアンテロープアイランドラムを使って、あなただけの感性でカクテルを創って自己表現をしてみてください。

良いレシピが出来たら、アンテロープアイランドラム公式ホームページに送れば掲載されるそうですよ。購入もこちらから可能です。

バーの町松本では、市のオフィシャル・レシピとしてソルトレイク・ブリーズというカクテルが、市内のバーで提供されています。長野県とユタ州の共通の特産品である、りんごとクランベリーのジュースを使ったカクテルです。松本を代表するバーテンダーで、最近松本ブルワリーを設立してクラフトビール造りを始められた林幸一氏のレシピだそうです。今後はクラフトビールのアメリカへの輸出も考えられているようです。

この両市の交流は、地縁によるクラフト・リカーの市場展開のモデルケースになるでしょう。ローカルな交わりが、大きな流れになるのです。貴方の街の姉妹都市にもきっとクラフトスピリッツがあるはずです。それを日本に紹介するのは、他ならぬ貴方です。

当店ではソルトレイク・ブリーズを、フレッシュな信州りんごを使ったアレンジレシピで御提供しています。甘酸っぱくて爽やかな果実の風味に、力強いラムが一本芯を通しておいしいですよ。是非お試しくださいませ。

Rum and Whisky   (ラム・アンド・ウイスキー)  Twitter
604-8017 京都市中京区木屋町三条下る材木町188-3 光ビル4階東 (木屋町交番より北に7軒目)

19時から翌1時 火・水曜休     チャージ500円    TEL 075-221-1721
1時以降でノーゲストの場合は閉店させていただくことがございます。

小さな店でございますので勝手ながらお一組3名様までにてお承りさせていただきます。